鼻でスースーするタイ土産の定番【ヤードム】使い方と効果について

タイ旅行のお土産にもらった細長い棒!蓋を開けてみると、メンソールのようなスーッと爽快な香りが漂うので、日本人の間では“鼻スース―”という愛称で知られています。

正式名称はヤードム(ยาดม)といい「嗅ぐ薬」としてタイ人に愛用されています。

ยา(ヤー)=薬
ดม(ドム)=嗅ぐ

 

タイ人の使い方はワイルドで、鼻の穴にそのまま突っ込んでいる人も見かけます。

初めて、ヤードムを鼻に突っ込んだ人を見かけた時には驚きました!最近ではあまり見かけなくなりましたが5年ほど前は若い女性も恥ずかしげもなく鼻に突っ込んでいる人がいたものです。

ヤードムの種類について

リップクリームと同じような形状・サイズの「スティックタイプ」が一番オーソドックスです。

左から「POY-SIAN」「Peppermint Field」「Vapex」が有名メーカーで、どこに行っても売っています。

他にも、小瓶に入った「オイルタイプ」、小さいジャーに入った「ジェルタイプ」、スティックタイプと似ているサイズの「ロールオンタイプ」など、色々な種類のヤードムが売られています。

ローカルマーケットでは、瓶の中に薬草が詰められているオーガニックタイプなどもあります。

ヤードムの値段について

鼻に突っ込むタイプのオーソドックスなヤードムはメーカーによって値段は違いますが、だいたい1本20バーツ(約70円)で購入できます。

瓶に入ったタイプやジェル状、オイル状のヤードムなど、色んな形状で売られているのは、20~50バーツ(70~170円)ぐらいです。

高級スーパーなどに行くと、少しお洒落なボトルに入ったオーガニック製品や、タイらしいデザインの入れ物に入っている物などは少し高めの値段で販売されています。

現地タイ人が教えてくれた「ヤードムの8つ効果」

中毒性があるのかと思うくらい四六時中、ヤードムを使用している人もいますが、使用する用途は多数あります。

眠気覚ましに

運転中の渋滞時や仕事中の昼食後など、眠気を感じる時に眠気覚ましとして利用されることが多いです。

スーッとした清涼感は重くなった瞼を開ける手助けになるそうで、ミンティアのようなミント系のタブレットを食べるのと似ているのかもしれません。

私の職場の向かいに座っている20代女性タイ人は、毎日13:00~15:00くらいの眠気が襲ってくる時間になると瓶入りのヤードムを吸っています。

棒タイプよりも臭いが拡散されるので、私の席まで清涼感のある香りが漂ってきます。相当眠たい時には、目の下に塗るのが効果的だそうです。

ただし、塗りすぎると目が開けられないぐらい痛いので、指がかすった程度の量にしておくことをおすすめします。

酔い止めに(気分が悪い時に)

乗り物酔い、二日酔いなど、吐き気を伴う気分の悪さを感じた時にも効果があります。

吐き気がすっきり無くなるということはないですが、ヤードムの清涼感のある香りで吐き気は少しマシになる気がします。

タイの南部にあるサムイ島からタオ島という島に渡る時、ボートで3時間ほどかかるのですが、数年前に訪れた時に海が大荒れでボートが異常なほど揺れていることがありました。

ボートの乗客の過半数が吐いているような状態でしたが、吐き気がすっきりなくなるまではいきませんでしたが、ヤードムを吸い続けることでボートを降りるまで吐くことなく、持ちこたえることができました。

鼻づまりの解消に

鼻炎やアレルギー、風邪などで鼻がつまっていると呼吸が苦しくなりますね。

持続性は期待できませんが、ミント系の爽快な香りを嗅ぐことで鼻詰まりを少し抑えることができます。

花粉症がひどい母親にお土産で渡すと、いつもは花粉の時期になると息苦しくなるけど、少し呼吸がしやすくなった!と、とても喜んでくれました。

花粉症だけでなく、鼻炎・アレルギーがある人へのお土産にも最適です。

頭痛・肩こり・腰痛の解消に

片頭痛持ちの方にとっては日常的に悩まされる頭痛。薬を飲めば症状は良くなりますが、飲み続ければ薬の効き目は弱くなっていくというのはよく聞く話です。

鼻づまりと同じように長時間の持続性はないですが、軽度の頭痛であればヤードムの香りで緩和することができます。

頭痛にはヤードムを嗅ぐのも良いですが、ヤードムの液を手つけて両こめかみに塗ると、さらに効果的です。

タイガーバームや湿布のように肩こり・腰痛など、痛みを感じる部分に直接塗るのが効果的です。

暑い時に (冷却用に)

常夏のタイでは、年中30度前後の気温です。バンコク市内ではクーラーも一般的ですが、お金がかかるので一般タイ人家庭やローカル食堂には冷房がないことも多いです。

そのため、肌から涼しさを感じるのではなく、スーっと清涼感のある香りで涼しさを感じるという使い方もするようです。

お寺や遺跡、市場など、タイの観光地は暑いので、是非ポケットにヤードムを忍ばせて涼しさを感じてみてはいかがでしょうか。

虫に刺された時に(虫よけに)

一年中暑いタイには蚊がつきものです。屋台やローカル食堂でご飯を食べていると、蚊に数カ所刺されることはよくあります。

タイの蚊は成分が違うのか?と思うくらい、日本製の薬(ムヒなど)が効かないように感じます。

虫さされ用のバームも売っていますが、ヤードムでも効果ありです!

臭いと感じた時に

タイの街中を歩いていると、下水の臭いがする場所やゴミ置き場など臭いと感じる場所があります。

臭いに敏感なタイ人はヤードムを臭い消し代わりに使っている人もいます。

日本人と同じように本音と建て前を使い分ける文化なので、臭いと感じていてもはっきりとは言わずヤードムをそっと使うというタイ人もいます。

マスクの消臭に

マスクを少し付けると消臭効果があります。

内側につけると、自分の呼吸が上に上がってきた時に少し目にしみることがあるので、外側に1滴くらいつけるのがおすすめです。

ヤードムの成分について

成分は各メーカーによって多少成文や配合は異なるものの基本はメンソール・ユーカリオイル・カンファーが使われています。

有名メーカー2社のものはこんな感じ。

POY-SIAN

メンソール(MENTHOL)42%
カンファ―(CAMPHOR)16.4%
ユーカリオイル(EUCALYPTUS)8.5%
ボルネオ―ル(BORNEOL)6.1%

Peppermint

メンソール(MENTHOL)55.9%
ペッパーミントオイル(Peppermint oil)3.7%
カンファ―(CAMPHOR)4.9%
ユーカリオイル(EUCALYPTUS)6.2%
ボルネオ―ル(BORNEOL)9%

 

ヤードムが買える場所について

一般のタイ人が普段遣いする商品なので、スーパーマーケット・コンビニ・ドラッグストアなど街中の色んなお店で買うことができます。

ばらまき土産用にたくさん購入したい場合には、コンビニではなく大型のスーパーマーケットやドラッグストアでの購入をおすすめします。

コンビニよりも多くのメーカーのヤードムが売られているので、珍しい種類の物を見つけられますよ。

主な購入場所

▽スーパーマーケット

BigC(ビッグシー)、Tesco Lotus(テスコロータス)、Gourmet Market(グルメマーケット)、Tops Market(トップスマーケット)、FoodLand(フードランド)、Villa Market(ヴィラマーケット) など

▽ドラッグストア

Boots(ブーツ)、Watsons(ワトソンズ)、ツルハドラッグ など

▽コンビニ

SevenEleven(セブンイレブン)、Lawson(ローソン)、FamilyMart(ファミリーマート) など

空港のコンビニやドラッグストアでも販売しているので、帰国前ぎりぎりに買い足すこともできます。

[現地在住の日本人] 実際に使ってみての感想・メリットやデメリットなど

タイに8年間住んでいる私ですが、メンソールの香りが苦手だったのでヤードムを使ったことがありませんでした。食わず嫌いのような感じです。

今回、初めてヤードムを使った感想は、使い始めは独特の香りが気になりましたが香りにも慣れていき、鼻の中を通り抜ける清涼感あるスーッとした感覚にハマりました。

眠気に襲われた時、パソコンを使う仕事なので、目や頭が疲れた時にこめかみに少し塗ると、疲れがリフレッシュされます。

今回の記事を書くために買ってみたのですが、今では毎日持ち歩くようになりました。もっと早く知りたかったなと後悔です。

メリット

・サイズがコンパクト

基本的に軽量で小さいサイズなので、小さい鞄の中にも入れておけます。

・1つで色んな用途に使える

頭痛や鼻詰まりの薬、眠気覚ましのミント系タブレット、虫刺され薬など、色んな薬を持ち歩かなくてもこれ1つで解決できます。

・100円以下で買える

急な虫刺されや鼻づまりなどの時、タイ国内であれば安いので気軽に買うことができます。ばらまき用土産にも◎

デメリット

・メンソールの匂いが周囲にも広がる

蓋を開けた瞬間に匂いが周りにも広がります。ミント系の香りが苦手な人もいるので、周囲の反応にも注意が必要です。

ヤードムの使い方

一番よく見かける棒タイプは、蓋を開けると上部に穴が開いた中身が出てきます。鼻で嗅いで使う時にはこのまま使用します。

上部に穴が開いたプラスチック部分も開けることができるので、虫刺されや頭痛の時には中蓋も開けて使用します。

POY-SIANの場合、消費期限は2年間のようです。

中に液体が入っていますが逆さにしても液漏れしないので、そのままポーチに入れてしまって大丈夫です。

まとめ

日本人の間では鼻スースーとして知られる鼻スース―(ヤードム)は、使用用途が多岐に渡るので、とても重宝する商品です。

値段も100円以下なので、タイに旅行に来たら騙されたと思って試してみてください!

ローカルタイ人のように鼻の中に突っ込めば、タイ人との距離も近くなるかもしれません。

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