[5月31日更新]現地在住者が今のバンコクのコロナの状況を伝える

「5月までのバンコクでコロナウイルスの影響は?」
「今のバンコクの街の状況とか規制はどうなっているの?」

そんな疑問にお答えします。

バンコク旅行を考えていた方にとっては非常に気になりますね。

今回はコロナウイルスが流行り出して緊急事態宣言が出された4月から今現在(2020年5月時点)にかけてのバンコクの街の様子を、バンコク在住8年の私が実際の生活を交えながらお伝えします。

タイのコロナ患者の推移(4月〜5月)

タイでは、3月23日に行われたタイの格闘技「ムエタイ」の競技場で集団感染(128人)が発生したのを皮切りに、非常事態宣言が出されるようになりました。

タイ国内の新規感染者、累計感染者数

4月1日時点:新規感染127人、累計1651人

4月8日時点:新規感染38人 累計2258人

4月15日時点:新規感染30人 累計2643人

4月22日時点:新規感染15人 累計2826人

4月29日時点:新規感染9人 累計2947人

5月1日時点:新規感染6人 累計2960人

5月8日時点:新規感染8人 累計3000人

5月13日には新規感染者が0人になりました。

そこからは、国外から戻ってきたタイ人が感染しているケース以外に、国内で感染している報告はされていません。

タイで実施された規制と生活の変化(4月〜5月)

※写真はアユタヤのスターバックス

3月21日には、バンコク都内にある商業施設の多くを3月22日~4月12日まで閉鎖する措置を発表し、3月28日には期限を4月30日に延長するとともに閉鎖対象施設が追加されました。

閉鎖対象施設には、レストラン、美容院、ゴルフ場、市場など多数の店舗や施設が含まれており、実質はコンビニ、スーパーマーケット、薬局以外の店舗や施設が閉店しているような状態になりました。

※BTSアソーク駅すぐ ロビンソン内のトップス

バンコクに多数ある日系飲食店も営業できず、急遽デリバリーやテイクアウト対応を始める店舗が増えました。

日本と比べると人件費が安いタイでは、デリバリー代が安いのでデリバリーやネットショッピングを利用する人が増えています。

これまでマスクを着用するタイ人は少なかったのですが、待ちゆく人のほとんどがマスク着用になり、一時期はマスクを手に入れることが困難な時期もありました。

アルコールで手を除菌することも習慣となり、BTSの駅、商業施設内、スーパーマーケット、オフィスビル、マンションの入り口など、多数の場所に無料で利用できるアルコールジェルが置かれるようになりました。

今では、マスクの品薄状態も緩和され、コンビニなどで安価に手に入れることができるようになりました。

※バンコク市内のセブンイレブン

3月23日から、タイ国内全ての陸上国境(17県内18カ所)を原則閉鎖されました。

また、タイでは3月26日に、下記6点が禁止(制限)される非常事態宣言が発表されました。

・特定時間帯における外出の禁止

・集会の禁止

・偽ニュースの発信など、不確かな情報について報道の禁止

・道路・車両の制限

・特定建物の利用、進入、滞留の禁止

・特定地域への住民の避難指示、特定地域への進入の禁止

4月3日に外出禁止令が発令されるまでは、「24時間外出禁止になる。」という噂もあり、この期間はスーパーマーケットで買いだめを行う人が多かったです。

特に、日系スーパーは生鮮食品や飲み物などが売り切れる現象も起こっていました。

その後、4月3日に夜間22:00~4:00まで外出禁止令が発令され、違反した場合には2年未満の禁錮刑、4万バーツ未満の罰金に問われるということで、指定時間に外出する人はほとんどいなかったです。

在住日本人に大きな影響を与えたのは、4月10日~20日まで発令された酒類の販売禁止令です。

前日4月9日は、実質4時間しかお酒を買うことができなかったため、酒類の求める人で日系スーパーのレジは長者の列ができました。

そもそも、タイでは11:00~14:00、17:00~24:00までが酒類の販売許可時間となっており、それ以外の時間には購入することができません。

4月9日の酒販売は、許可されている17:00から閉店時間21:00までの4時間のみでした。

その後4月末日まで延長されましたが、5月3日に酒類の販売禁止は解除されました。

4月5月にかけて実施された規制緩和と生活の変化

タイ政府は5月3日以降、2週間ごとに規制措置の緩和を検討・実施すると発表しています。

第1フェーズは5月3日から実施され、条件付きで下記の店舗や施設の営業が再開されました。

・市場(定期マーケット、水上マーケット、ウォーキングストリート、屋台など)

・レストラン

・公園

・ゴルフ場及びゴルフ練習場

・美容室(カット、シャンプー、ブローのみ)

などです。

※エカマイのゲートウェイ

3月から幾つかのゴルフ場が閉鎖されており、4月に入ってからは政府からの通達があり、全てのゴルフ場がクローズしていました。

5月3日の規制緩和でゴルフ場・打ちっぱなしが再開されましたが幾つか条件があります。

・要予約(メール、LINE、電話のみ)

・パスポート原本持参(渡航記録確認のため)

・入り口での検温と登録用紙記入

・プレー中はマスク着用、ソーシャルディスタンスを常に保つ

・ロッカー・シャワー使用不可

・カート乗車必須(自分で運転・キャディーはカートの後ろに立つ)

・1組上限4名

など、各ゴルフ場では感染防止の対策が取られています。

第2フェーズは5月17日から適応され、条件付きで商業施設の営業が再開された。

・夜間外出禁止令が1時間短縮され、23:00~4:00になった。

・レストラン内での飲食が可能。(店内での飲酒は禁止のまま)

・営業時間は20:00までであるが、デパート・ショッピングモールなど商業施設の営業再開

※プロンポンのエムクオーティエ

※商業施設の入店・退店は専用アプリ「タイ・チャナ」での登録、検温が必須。

※プロンポンのエムクオーティエ

商業施設の入り口にQRコードが置いてあるので、スマホで読み取るだけですが、各店舗でも実施している場合があり、色んなお店を回ろうと思うとかなり面倒くさいです。

こちらのアプリでは、入店人数の管理を行っているそうです。

日本線を含む国際線の状況 (タイへの入国状況)

タイへの入国についは、3月22日から下記の2点を条件とした措置が取られました。

この時点から、タイに入国できる人はほとんどいなくなりました。

・出発日の72時間以内に発行された新型コロナウィルス感染症(COVID-19)感染している恐れがないことを示す健康証明書。

・新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の医療費に、10万米ドル以上を補償することが分かる保険証券。

さらに、3月25日にタイ政府が発表した「仏暦2548年非常事態における統治に関する勅令」(非常事態令)第9条,その第3項で外交使節団や労働許可証を有する者等を除く外国人の入国禁止となりました。

日本線を運行するタイ航空、JAL、ANAの3社でも路線を減らすなど対応しています。

また、4月3日に日本やシンガポールから戻ったタイ人がスワンナプーム空港で強制検疫から逃げたため、4月4日から4月6日までタイの空港への民間旅客機の着陸を禁止するとタイ民間航空局(CAAT)が発表し、その後も数回延長され現在は6月末日まで禁止されています。

タイ国際空港(TG)の運航状況

2020年6月30日まで運休

成田発、中部発

2020年7月1日まで運休

羽田発、関西発

2020年10月24日まで運休

札幌発、仙台発、福岡発

JAL(日本航空会社)の運航状況

2020年5月1日~31日

羽田-バンコク路線 JL034:火・土のみ運航

※羽田以外の路線は運休

2020年6月1日~30日

羽田-バンコク路線 JL034:火のみ運航

※JL034以外の路線は運休

ANA(全日本空輸会社)の運航状況

羽田―バンコク路線 NH850: 毎日運航

※NH850以外の路線は運休

2020年4月13~15日で予定されていた旧正月(ソンクラン)の祝日は、政府により延期となっています。

現時点では、延期された祝日がいつになるのか発表されていませんが、噂としては7月、10月あたりと言われています。

海外旅行の規制が緩和されてタイ旅行を計画している場合、この祝日と被らないように設定することをおすすめします。

多数の人が日本旅行を計画することが予想され、航空券料金も非常に高くなり予約も取りづらくなるでしょう。

バンコクの町の状況、交通機関、観光地、歓楽街の状況など

3月下旬~4月にかけて発令された非常事態宣言を受け、観光地、歓楽街などはほとんどが閉鎖されています。

また、外出禁止令の影響でバンコク都市鉄道のBTS、MRT、エアポートレイルリンクは運行時間を21:30までに変更しました。

※アソーク駅改札

電車内でもソーシャルディスタンスを守るため、1つ飛ばしで座席に×印のシールが貼られました。

※BTSの電車内

3月26日からは鉄道に乗車するために、マスク着用が義務付けられており、着用していない者は乗車できないということになりました。

また、5月3日からはタイ国有鉄道(SRT)の14路線(バンコクーウボンラチャタニ間、バンコクーピサヌローク間、トンブリーナムトック間、ナコンラチャシマーノンカイ間など)が運休しています。

夜間外出禁止令が発令されてからは道路を走る車がほとんどいなくなり、眠らぬ街として知られるタニヤ、ソイカウボーイなど人気の歓楽街も店が全て閉まっており、街中は非常に静かです。

5月17日から商業施設やレストランなどの営業は段階的に営業が始まりましたが、店内での飲酒は禁止されたままです。

※エカマイのビッグC内レストラン

さらに、バー、歓楽街についてはまだ営業再開が認められていません。規制緩和の最終段階になると予想されています。

まとめ:タイへの旅行は最短で7月〜? まだまだ先の可能性も

以上が、バンコク在住者による2020年5月現在のタイのコロナの状況でした。

飛行機の状況も含めて、タイ旅行に来れるのは早くても7月〜?みたいな印象はありますが、まだまだ状況は読めない感じです。

もしかしたらコロナの第二波がきて、再び規制がしかれる可能性もあります。

飛行機の運休が解けても検査等もあると思うので、気軽にタイ旅行に来れるのは秋以降なんじゃないかと思ったりします。

また来月もタイの最新状況をお知らせします。

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